2023/9/1
- ウレタンと足場のハイブリッドで業績と雇用が安定
[vol.10]有限会社 荻野工業 様
ウレタンと足場のハイブリッドで業績と雇用が安定
有限会社 荻野工業
荻野工業は、創業者である父が始めた「ウレタン成形」、跡取り息子が始めた「足場を使ったトビ工事」という、ふたつの事業を展開しています。一見すると「全く別の仕事じゃない?」と感じてしまうかもしれませんが、実は二つの事業はしっかりと連繋し、業績と雇用の安定につながっています。
その根っこにあるのが「ご縁を大切にして、信頼を組み上げる」という生き方。父子共に「相談を受けやすく、応えたいと思ってしまうタイプ」で、それがそのまま会社の姿にもなっています。父子二代の対談という形で、荻野工業の今とこれからをご紹介します。
- 父:荻野浩之
- 子:荻野龍
運送業から、ウレタン工場、足場へと展開
――あらためて会社の成り立ちを教えてください。
父:もともと私は個人で、ウレタン製品を運ぶ仕事をしてたんです。運送業ですね。そしたら「ウレタン製品の作り手がなくて困る」という話が出てきて、そのうち「やってみない?」というところまで行っちゃった。
それならとささやかながら始めて、何度か設備投資なんかもして、今の状態になりました。でも最近は、こういう工場も珍しくなってきて、ありがたいことに重宝がられてます。続けてこられたのは、やっぱり周りの皆さんのおかげですね。
——足場事業はどんな形で立ち上がったんですか?
子:僕が縁あって働きに行った先が、足場の会社だったんです。働いているうちに、贔屓にしてくださるお客様も増えていきました。そして父の会社に入るために、この職場を離れることになったとき、足場の仕事も引き続きやってもいいと言っていただいたんです。
父:本当にありがたいことです。もともと建築関係でウレタンの吹付工事をやっていましたが、それには足場は不可欠でした。ここでお互いの仕事がリンクしてくれました。
ウレタンと足場のハイブリッドで業績と雇用が安定
――自社で足場を組むメリットは?
父:それまで足場は、別の会社に発注していました。ただ、吹き付てみると、やりにくい所が出てくるんです。でも別会社だと足場を組み直すもの大変です。今ではそうした調整がやりやすくなりました。
子:結果的に、ウレタン吹きつけの品質も高まると言うことです。そのほかにも、活かし方によって事業全体に対して、メリットを生み出せると感じています。
——どんなメリットがあるんでしょう?
子:ハイブリッドみたいな感じですね。ウレタンの仕事は働き方も給与も安定してますが、変化もありません。逆に足場の方は振れ幅がありますが、やったらやった分もらえます。
父:元気のある若い子は、手応えがある方がいいみたいです。ただ雨の日は足場の仕事はできません。そんなときは工場で保冷車の吹きつけ作業をやってもらえます。この仕事は納期的にゆとりがあるので、組み合わせるといいんですよ。
- ウレタンと足場のハイブリッドで業績と雇用が安定
若い人が集まってくるありがたさ
——なるほど。業績にも雇用にも良い影響が出ますね
子:そうなんです。ただ、二つの仕事は特性がかなり違うので、誰もが二刀流というわけにはいきません。足場の方は体力もいるし、工場は安定した技能者がいてこそです。それでも魅力的な職場にできる材料があるのはありがたいです。
父:いまどき業界では珍しいみたいですが、若い人がついてきてくれるんですよね。とにかく若い人が集まってくれているのがありがたい。若くて馬力があるっていうこともあって、重宝されてるみたいですよ。
子:足場に関して言えば、現場ではチームで動く事になるので、技能はもちろんですが管理能力……といっても、そう大げさなものじゃありませんが……そういう総合的な能力を見て、職位なんかも考え待遇を整えています。資格の取得なんかも支援するようにしています。
——人材としては、どんな人を求めてるんでしょうか
父:昔からウチは、学歴も、国籍も、性別も問いません。まじめに仕事を覚えて働いてくれるなら十分です。もちろんある程度の能力は必要ですが、人間性を大事にしてます。
子:足場の方はガテン系ですから、体力は必要ですけどね。学歴不問という点では、すごい高学歴でもいいんです。仲間の一員として一緒にやれることが大事です。息を合わせてやらないと危ない仕事でもあるんで。それに建築現場ですからね、それなりに荒っぽいこともありますし。
父:改まって試験やるわけでもないんで、会って話してみて、お互いにいいなって思ったら、一緒に働くっていう感じです。会社としては、働いてくれるみんなやその家族のことを大事にしてます。要はここの水に合うかどうかですね。うちみたいな会社は、そういう感じでいいと思ってます。
人とのつながりを大切に、地域のニーズに応え続ける
——いろんな意味で、型にはまらない感じがしますね
子:もちろん必要に応じて制度は整えていきますが、形よりもまず人かなって思うんです。親父のやってきたことを見ても、お客様にしろ仕入れ先にしろ、ご縁のあった先を大事にしてきたし、働く人も同じです。実際にニーズがあるから仕事になっていくわけですから。
父:やっぱり人とのつながりを大事にしたいですね。困ってらっしゃることを補っていくというのが基本です。結果、運送業から始めてウレタン工場ができて、今は足場ですからね。もちろん自分たちにできることが前提ですけど、それを活かすのが人とのご縁だと思ってます。
足場事業としての新たな挑戦
——足場事業としては、どんなことをしていきたいんですか
子:足場を組む仕事が基本ですが、もともとウレタンの吹きつけ工事もやってきたので、そういう仕事もセットで対応できるようにしたいですね。ウレタンは断熱が基本ですが、塗料に混ぜて使うこともあるので、その延長上には内外装の塗装関連の仕事もあります。
でも急ぐつもりはありません。今は足場を固める時期ですし、建築業界の文化というかルールもあるので、そこは大事にしていきたいんです。ただこういう会社があることを知って「面白そうだから任せてみようか」なんて思っていただけるなら、そういう機会は活かしたいですね。
お問い合わせしていただける皆様へ
有限会社荻野工業は、皆様の相談に応え、課題を解決する姿勢を大切にしています。新事業の立ち上げに際して、ロゴマークと「ご縁を絆とし信頼を組み上げる」というスローガンを整えました。この姿勢を貫き、お客様との絆を強めながら、実績と信頼を築いていきます。
これからも、地域の皆様との結びつきを大切に、期待とニーズに応えて事業を進化させ、変化する事業環境に適応し、持続可能な成長を追求してまいります。仕事のこと、求人のこと、どちらでもウェルカムです。興味を持っていただけましたら、まずはお気軽に声をかけてください。お待ちしています。